皇居のお濠沿いに咲く一面の桜を眺めに千鳥ヶ淵へ!
皇居の北西部に位置するお堀「千鳥ヶ淵」は、毎年春になると、多くの桜が咲き誇り、国内外から多くの人が見物に訪れます。
今回は、桜の時期に千鳥ヶ淵を訪れた時の様子をお伝えします。
千鳥ヶ淵ってどんなところ?
千鳥ヶ淵は、田安門と半蔵門の間に位置する、皇居北西部・北の丸の西半分を占める濠(お堀)です。12個ある皇居の内濠のうち2番目の規模で、全長992m、面積66,521㎡、湛水量68,000㎥で、内濠全体のおよそ6分の1を占めています(1番目は半蔵門から桜田門にかけての桜田濠)。水面標高は約16mと、南隣の半蔵濠とともに他の濠よりも高いところにあり、平均水深は1mです。
1590年、入城した徳川家康によって行われた江戸の町の整備により、飲み水を確保するために川を堰き止めてできたダム湖が千鳥ヶ淵の起源と言われています。この千鳥ヶ淵を含む江戸城のお濠は、1615年には現在の形になり、さらに1653年に完成した玉川上水から水が引かれると、本丸を守る役割としてだけでなく、江戸の町に安定した生活用水を供給するという役割を担うようになりました。
1965年、東京の浄水場の機能が、淀橋浄水場から東村山浄水場へ移されたことにともなって、玉川上水から皇居内濠への流入が途絶えることになると、雨水の停留による水質の悪化が問題視されるようになります。環境省は、この問題を解決するため、浄水施設を建設して濠の水質を改善しました。現在では、数多くのトンボや、昭和時代に放されたホタルを含む数多くの水生昆虫の生息が確認され、多くの水鳥が越冬しにやってくる都会のオアシスになりました。
現在の千鳥ヶ淵は、260本にもおよぶソメイヨシノをはじめとする桜の名所として知られ、見頃となる3月の下旬から4月の上旬にかけて、大勢の観光客で賑わいます。靖国通りから北の丸公園の西端を囲むように作られた約700メートルの遊歩道からは、水面まで枝を伸ばした桜の花で土手が一面ピンクに色づく様子が眺められ、東京のお花見スポットを紹介するメディアでは、必ず名前が上がる場所になっています。九段下駅や半蔵門駅から、徒歩約5分とアクセスもよく、東京駅からも徒歩圏内で行くことのできる絶景です。
基本情報
【アクセス】
北側:東京メトロ半蔵門線「九段下」駅から徒歩5分
南側:東京メトロ半蔵門線「半蔵門」駅から徒歩5分
※散策自由、入園料なし
【地図】
【住所】
〒100-0001 東京都千代田区麹町1ー2(千鳥ケ淵公園)
千鳥ヶ淵の見どころ
九段下駅からスタートしました。靖国通りを西に進み、昭和館や田安門の前を通り過ぎていきます。田安門を通り過ぎてすぐのところにある九段坂公園からの景色がこちら。千鳥ヶ淵といえば、この靖国通りから見られる北側からの景色で、よくメディアなどにも紹介されるスポットです。
左手には田安門を見ることもできます。
お濠に沿って歩きます。縁道にも多くの桜が植えられています。
一つ一つの桜の樹が大きくて密集しているので、お濠の土手一面がピンク色に染まっています。
千鳥ヶ淵南側からの景色。こちらからの景色も、非常に綺麗です。九段坂公園よりはこちらの方が空いているにもかかわらず、引けを取らない絶景を楽しむことができます。この辺りは半蔵門駅からのアクセスの方が便利です。
青空をバックに。
半蔵門駅へと抜けました。かなりゆっくり歩いて1時間ほどの行程で、起伏もないため、どなたでも楽しめる絶景です。ちなみに千鳥ヶ淵は、皇居のお濠の中で唯一ボートに乗れる場所です。乗り場は九段下駅と半蔵門駅のちょうど中間あたりにあり、どちらの駅からも徒歩15分ほどの距離です。乗船には、朝9時から配られる整理券が必要で、その整理券の発行に1時間以上並ぶことが多いようです。さすがの人気ですね。
以上、千鳥ヶ淵の紹介ページでした!