湘南の海岸・ビーチを細かく紹介します【鎌倉編】
神奈川県の南岸を指す地域「湘南」。そのはっきりとした定義は定められておらず、狭義では藤沢市から茅ヶ崎市にかけて、広義では逗子、葉山あたりから大磯、二宮に及ぶ海岸のことを指すと言われています。個性豊かなビーチ、海岸があり、あらゆるニーズに応えるレストラン、カフェ、プレイスポットに事欠かないエリアで、何度通いつめても新しい魅力を発見できる奥深い場所となっています。このサイトでは、この広大な海岸の特徴、魅力を東から順に紹介しています。第一弾は鎌倉編。源頼朝によって開かれた鎌倉幕府のお膝元として発展し、数多くの歴史的建造物のある地域です。ビーチの景色も独特で、藤沢や茅ヶ崎とは一線を画したエリアとなっています。
材木座海岸
材木座海岸は、鎌倉市街を流れる滑川の河口の東側の海岸で、市内のビーチとしては東端にあたります。同じ湾の中にある由比ヶ浜よりも波が優しいのが特徴で、安心して海水浴を楽しむことができます。
波の力が弱いため、サーファーは少なめですが、ここはウィンドサーフィンのメッカ。風が吹くと多くのウィンドサーファーで賑わいます。夏は海水浴規制により、早朝と夕方以外のサーフィンは禁止となります。
【アクセス】
JR鎌倉駅より徒歩15分またはバス「小坪経由逗子駅」行き「材木座」バス停下車すぐ
【地図】
由比ヶ浜
材木座と隣り合ったビーチが由比ヶ浜です。鎌倉時代から歴史的にも重要な場所で、古くから海水浴場として賑わい、夏目漱石の「こころ」でも、語り手の「私」が、「先生」と呼ばれる人物と出会う場所として描かれています。
材木座よりもやや波は高めですが、概ね優しい波で海水浴を楽しむことのできるビーチです。夏になると海の家が、さまざまなサービスを提供しています。
サーフィンスポットとしても人気で、藤沢市の鵠沼海岸ほど混むことなく、メローな波質を味わえる場所としてステップアップにはぴったり。台風の接近で鵠沼や西湘がクローズした時は、多くの上級サーファーで賑わいます。
夏は海水浴規制のため、早朝と夕方以外のサーフィンは右側のごく限られた場所でのみ可能になります。
【アクセス】
JR「鎌倉」駅より徒歩15分
江ノ島電鉄「由比ヶ浜」駅、「長谷」駅より徒歩5分
【地図】
七里ヶ浜
由比ヶ浜の西、稲村ヶ崎から小動岬にいたる2.9kmの長大な海岸が七里ヶ浜です。遠浅のビーチではなく、すぐに深くなる岩礁地形のため、海水浴はできませんが、周辺のビーチに比べると分厚い波が押し寄せるので、うねりが入る日は多くのサーファーで賑わいます。基本的にそれほど掘れ上がることのないロングボーダー向きの波がメインですが、台風が接近した時などは、特に西側の稲村ヶ崎などでチューブの波になることがあり、上級サーファーのセッションを見ることができます。
日本の渚100選にも選ばれた、鎌倉市の中でも屈指の風光明媚な土地で、海を眺めることのできるカフェやレストランが多く存在。また極楽寺、長谷寺といった、鎌倉西部の寺院も点在し、観光には事欠かないエリアです。
以下に海岸沿いの有名なスポットをいくつか紹介します。
稲村ヶ崎
稲村ヶ崎は、七里ヶ浜の中で最も東に位置する岬です。1333年の新田義貞の鎌倉攻めの際に、海に剣を投げ入れたところ、ここが干潟になり通行できるようになったという伝説があることから、国の史跡にも指定され、現在は鎌倉海浜公園として整備されています。2005年までは海水浴もできたそうですが、現在は砂の流出により廃止になりました。サーフィンの伝説的な大会『稲村クラシック』が行われる場所としても有名で、台風接近の際には、時にチューブの波が出現し、プロサーファーの壮大なセッションを見ることができます。
【アクセス】
江ノ島電鉄「稲村ヶ崎」駅より徒歩5分
【地図】
七里ヶ浜正面
稲村ヶ崎から西へと向かうと、大きな駐車場が見えてきます。このあたりが七里ヶ浜の中心とも言える場所で、サーフィンをする方からは『七里ヶ浜正面』などと呼ばれています。360度素晴らしい景色が広がりますが、なかでも江ノ島のむこうに富士山が好天の日の東側は絶景!駐車場内にはオシャレなカフェ『Pacific Drive in』もあり、海を眺めながらランチをとることもできます。
【アクセス】
江ノ島電鉄「七里ヶ浜」駅より徒歩2分
【地図】
鎌倉高校前
さらに西へ向かうと、近年飛躍的に知名度を増した鎌倉高校前へと辿り着きます。ここはアニメ『スラムダンク』のオープニングに使われた画像のモチーフとなった場所で、江ノ電の踏切越しに見える海が海外でも話題になり、連日多くの観光客が撮影を行っています。訪れる際は交通の妨げにならないように注意しましょう。
【アクセス】
江ノ島電鉄「鎌倉高校前」駅より徒歩1分
【地図】
小動岬
さらに西へと進み、七里ヶ浜の最西端にあたるのが小動岬(こゆるぎみさき)です。このあたりの海はサーファーたちの間では「恵風園前」などと呼ばれていますが、岬にうねりが遮られるかたちで、優しい波が打ちつけるのが特徴です。
小動岬には、小動神社という鎌倉時代から続く神社があり、その高台からは、腰越漁港や江ノ島を望む絶景を眺めることができるようになっています。
【アクセス】
江ノ島電鉄「腰越」駅より徒歩4分
【地図】
腰越海岸
鎌倉海岸の中での最も西に位置するのが腰越海岸です。小動岬の西、江ノ島の東に位置する砂浜のビーチで、藤沢市の片瀬東浜と隣接(同じビーチ内に市境があります)しています。片瀬江ノ島駅からほど近く、夏になると多くの海水浴客で賑わいます。
腰越漁港のすぐそばにあり、名物である生しらすを用いたレストランが多いのも特徴で、大迫力の江ノ島を眺めながら生シラス丼を堪能できるお店もあり、通年楽しめるスポットとなっています。
【アクセス】
江ノ島電鉄「腰越」駅より徒歩7分
小田急線「片瀬江ノ島」駅より徒歩10分
【地図】
まとめ
以上、鎌倉市のビーチ、海岸を紹介するページでした。このエリアは、湘南の中では水も綺麗で、砂の色も白っぽく、とても写真映えする場所が多いです。七里ヶ浜はとても風光明媚な場所ですが、岩場が多く、急に深くなる地形で、海水浴には適していませんので、サーフィンやサップ以外で海には入らないようにしましょう。反対に、材木座海岸、由比ヶ浜、腰越海岸は海水浴に非常に適した海岸です。ぜひ訪れてみてください。